2018/10/25

食欲の秋と脾の臓の関係

↑ピラカンサが真っ赤な実をたわわにつけています。
散歩コースの中山寺で。
 
 
10月23日は、二十四節気の「霜降(そうこう)」でした。
宝塚では、この時期はまだ霜が降りることはありませんが、
朝晩の冷え込みが厳しくなり、木々が少しづつ色づき始め、
秋が深まっていくのを感じます。
秋雨前線も衰え、移動性の高気圧に覆われて、清々しい秋晴れの日が多く、
とても過ごしやすい時期です。
今年は夏が本当に暑かったぶん、この気候のありがたさをいつも以上に感じる方も多いのではないでしょうか。
 
秋になると美味しいものがたくさん登場します。
新米、柿、栗、キノコに加えて、根菜類がぐんと美味しくなります。
最近では色々な野菜が年中手にはいりますが、
やはり日本でとれたその時期の食べ物が一番美味しいし、栄養価も高いです。
 
実りの秋は、食欲の秋でもあります。
東洋医学では、脾の臓と胃の腑が、食べたものを消化吸収して、
身体のもととなる「精」を作り出すと考えられています。
そして、脾の臓は「湿を悪み(にくみ)、燥を好む」と言われ、
脾が弱い方は、梅雨時期や夏など湿度が高い時に、食欲が減退したり、
お腹が張ったり、お腹をこわしやすくなります。
 
反対に秋は乾燥しているので、脾の臓が元気になり、食欲も旺盛になるというわけです。
食欲の秋と言われる所以は、こんなところにもあるのかもしれません。
 
さらに、脾の臓は「四肢を主る」と言われ、
手足をよく動かすと、脾の臓の働きが良くなります。
反対に、脾の臓が弱ると、手足が重だるくなります。
食べ過ぎが続いたり、湿度が高く、胃腸の調子が悪い時、
手足がやたらと重く感じることはありませんか?
 
秋は「食欲の秋」であると同時に「運動の秋」でもあります。
気候がとてもいいので、歩いたり、走ったり、山に登ったりするのも
とても気持ちがいいですね。
 
美味しいものをたくさん食べる時には、ぜひ運動もセットに。
そうすれば、脾の臓の働きもよくなり、
体調もぐんと良くなりますよ。