2018/7/17

猛暑ではなく酷暑⁉

↑百日紅。さるすべり・・・さるも滑りそうなつるつるした幹のためにつけられたこの名前。
漢字で百日紅とは、百日ほど花を咲かせるからだそう。なかなか難しい読み方です。
 
 
梅雨明けから猛烈に暑い日が続いています。
関西でも35度から38度(体温と同じ!)、
夜21時過ぎても30度越え、
朝も早くも8時ごろには30度越え・・・
そんなに、太陽頑張らなくても・・・と思わず太陽に愚痴ってしましそうな毎日です。
 
これは、太平洋高気圧とチベット高気圧の2種類の高気圧が日本を覆っているからだそうで
ニュースでは「日本がまるで熱い布団を2枚かけられているような」と、表現してましたが、
まさにそんな感じなのでしょう。
 
しばらく続くこの暑さ
自然の為すことなので、気温や天気を変えるわけにはいきませんが
心して対策をとらなければ、身体がやられてしまいます。
 
東洋医学では、「風・寒・湿・燥・暑・火」という自然界の6種の気候変化を「六気」
といいます。これらの気候変化が大きい、もしくは不足すると
病の原因となります。
これを「外邪」といいます。
 
今の暑さは「暑邪」です。
この暑邪、どのような性質かというと・・・
まず、身体の陰陽の陽が盛んになり、津液(身体の水分)を外へ出し、大汗となります。
汗とともに、陽の気が外へ漏れ出ます。
これによって、余分な熱が外へ出されるので、発汗はある程度必要なこと。
ただ、こうも暑いと、じっとしていても汗をかきます。
動けばダラダラと、走れば滝のように汗がでます。
こうなると、陽の気が外へ漏れですぎます。
 
陽気が身体を巡ることで臓腑の動きはスムーズに行われ、それぞれの機能を発揮するので、
陽気が不足すると、身体のだるさ、疲れをはじめ様々な症状が出ます。
もともと持病をお持ちの方は、悪化することもあります。
 
また、汗とともに身体の陰分(血液、津液などの水分)も共に失われ
咽が渇き、尿は減少します。ひどいと、筋肉がひきつったりします。
 
このように人体の陽気も陰分も消耗するのが「暑邪」の特徴です。
 
こんな時には、まず冷房、暑い時間の運動は控える、服装の工夫などで暑さ対策を行うことが基本です。
それに加えて、休息をしっかりととりましょう。
夏は、日が長く日の出も早いので、ついつい睡眠時間が短くなりますが、
汗をかき、消耗する毎日です。無理せず休みましょう。
 
特に夜眠っている間、身体の陰分は養われます。
寝る前のぬるま湯での入浴、クーラーをうまく使うなどして良質の睡眠をこころがけましょう。
 
なす、トマト、キュウリなどの夏野菜は、身体の中の余分な熱をとります。
スイカや桃、梨は余分な熱をとるとともに、ビタミン豊富な水分補給になります。
汗とともに失われる塩分補給も大事。
お味噌汁は塩分補給とともに、胃腸の調子を整えてくれる優れものです。
 
 
ちなみに私の夏の常備は・・・
梅干し・・・普段は1個、汗をかなりかいたときには2個食べます。
ハチミツ・・・身体の疲れを感じたときに、ヨーグルトにスプーン一杯のハチミツ
お酢(米酢、ワインビネガーなど)・・・夏の疲れにはお酢。口当たりもさっぱり。
特にワインビネガーはそのままサラダにかけられるので、便利です。
トマト、キュウリ・・・忙しい時は洗ってそのまま食べます。キュウリはお味噌をつけて。
 
適度に身体を冷やすことも大切ですが、冷やし過ぎは禁物です。
冷たいものばかりの食事では、胃腸を傷めます。
胃腸を傷めると、食べ物から栄養が吸収できず、エネルギーの補給ができません。
 
クーラーのきいた部屋では飲み物は温かいものにする
お素麺にはショウガ(体を温めてくれます)を添える
など、工夫しましょう。
 
この酷暑はしばらく続くようです。
無理せず、工夫しながら乗り切りましょう。