2024/7/16
|
|
症例「子どもの湿疹、便秘」 |
|
↑元気溌剌。 4歳女の子。 顔を中心に首、肘に赤みの強い湿疹、痒みもあり。 ステロイド塗布でおさまるが、塗布をやめると出現、これを何度か繰り返している。 また、便秘がひどく、3日出ないこともあり、便が非常に硬くコロコロしているために、排便時に肛門が切れて出血することがある。 浣腸を使用することもある。 医師からは、緩下剤の内服をすすめられているが、今のところ内服していない。 食欲は旺盛。 胃腸に強い熱を持っている状態。便秘により、熱が内に籠り、さらに便秘を助長しているという悪循環となっている。 この熱が、胃の経絡上(顔面、頬の部分)に、湿疹を引き起こした。 便通が良くなり、熱が外に出ることで、湿疹も改善すると考え、胃腸の働きをよくして、熱を取り除く鍼灸を行う。 古代鍼、打鍼という刺さない鍼を使用。 2診目、2日に1度硬い便が出る。 その後、便秘になると肌も悪化することがあったが、徐々に排便回数が増加、6診目には、1週間に4度排便があり、便に潤いが出始める。湿疹が出なくなる。 10診目、ほぼ毎日普通便が出る。湿疹は出ていない。 子どもの湿疹のほとんどが、邪熱といって、身体に余分な熱を籠らせ、それが肌に現れたものです。 熱は発汗、尿、便などで外へ出ていきますが、便秘で熱が外に出られない状態では、身体に熱を籠らせやすくなります。 身体はひとつ、別々の症状であっても互いに関係しており、この症例のように、便秘が治ることで、皮膚状態が良くなるのです。 湿疹の改善を目的に来院しましたが、生後からずっと続いていたしつこい便秘が、薬を服用することなく改善してよかったです。 これからの成長が楽しみです。 |
|