2023/10/27

「らんまん」の余韻

↑牧野博士、この花の名前はなんですか?
 
 
NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」が9月で終わりました。
溜め込んだ録画をようやく見ることができました。
 
明治から昭和時代の植物学者、牧野富太郎をモデルにしたこのドラマ、多くの植物が登場することが話題にもなり、人気を博したようです。
 
小学校中退(物足りなくて・・・)、語学、植物画、植物学などを独学で習得、東京大学植物学研究所にも出入りを許されたという、とんでもない才能と、とんでもない植物愛を持ち合わせた人だったようです。
 
研究のために日本全国に植物採取に赴き、植生を調べ、多くの新種の発見もします。
その標本たるや、膨大な数。
在野の研究者でしたから、それを自宅に置いていたそうですが、さぞかし家族は大変だったことでしょう。
 
しかし、関東大震災で、氏の夢であった3000点以上もの植物画を載せた植物図鑑発行のための標本や植物画、原稿が焼けてしまいます。
 
ひどく落胆した彼を奮い立たせたのは、また植物であったと言います。
震災直後の焼け跡から逞しく育ち、咲く花たち。
その多くは、いわゆる雑草と呼ばれるものだったと思いますが。
 
何があっても、日がのぼり、植物は育ち、花を咲かせる。
ただ一生懸命に。
 
失った多くの標本を彼はまた採取し、そして植物画と原稿を書き続けます。
そして夢であった図鑑を発刊、数々の業績を称えられ、小学校中退ながら、理学博士の称号を得ます。
 
ただただ植物を愛し、観察しつづけた氏には、大いなる自然の法則、宇宙の法則がありありと見えていたのでしょうか。。。。
 
そして人間はあくまでもその一部であるということも。。。
 
たくさんの希望と勇気をもらったドラマ、まだ少し余韻にひたっています。