2023/9/16

「ウポポイ」大勢で歌う

↑ウポポイの中には、可愛らしい花がたくさん。
 
 
北海道へ旅行した際、以前から気になっていた「ウポポイ」へ行ってきました。
可愛らしい名前でしょう。
 
ここは、日本の貴重な文化でありながら、存続の危機にあるアイヌ文化の復興・創造の拠点として、創られました。
ウポポイは、おおぜいで歌う、というアイヌ語です。
 
新千歳空港から車で約1時間ほどの白老町ポロト湖のほとり、北海道ならではの広大な敷地に、劇場や展覧スペース、アイヌ民族の住居などがあります。
アイヌの伝統的な歌や踊り、アイヌに伝わる民話のビデオ上映、生活用品や民族衣装の展示、アイヌの料理や楽器作り体験など、五感を通して、アイヌの文化や歴史に触れることができる場所です。
 
私は、自分と違う文化の「生活」を垣間見るのが、大好きです。
時代、国、地域を超えて。
 
どんなところに住み、何をどう料理して食べて、何を着て、そして何を学び考えていたのか。。。
 
より良く生活をしようとする「知恵」をそこかしこに感じて、人間の賢さ、強さを感じます。
 
より良い生活、というのは、決して物やお金や食べ物に恵まれた生活ではありません。
気候、風土、そこにあるものを活かしながら、大切にしながら、生活していくということです。
 
自然界すべての物に魂が宿るとされるアイヌの精神文化。
北海道の厳しくも豊かな自然の中で、自然と共に育まれた豊かな文化。
 
多くの少数民族がそうであるように、アイヌもまた、大きな権力によって生活を脅かされました。
江戸時代は幕府や松前藩。
そして、明治政府の同化政策。
 
そのような中でも、アイヌ文化を守ろうとした人々は、決してアイヌ民族だけではありませんでした。
日本人はもとより、地理的に近く、関係が深かったロシア人の中にもそのような人々がいました。
そのおかげで、私たちはアイヌの文化に触れることができます。
 
自然界すべてのものは助け合っているという精神文化。
無駄なものや不要なものは何もなく、すべてを活かしきる生活。
 
こんな時代だからこそ、この文化から多くのことを学ぶことができるのでは、、、と思わずにいられません。