2021/1/19

症例「産後の不調」

↑元気いっぱい咲いています。
 
 
30代女性。
初診2ヵ月前に、2900gの元気な男の子を出産。
出産時、陣痛促進剤を使用、また出血が800mlあり、造血剤点滴。
出産後、身体の疲れがひどく(身体が鉛のように重い、眠っても疲れがとれない、集中力がない)、産後2ヵ月たっても身体が思うように動かせない状態。
 
※その他の症状など・・・よく下痢をする、腰痛。ホルモン値異常があり、ホルモン治療を受けたことあり。
 
<鍼灸治療>
脾の臓(西洋医学の胃腸の働きを担う)、腎の臓が共に弱り、気血が不足している状態であり、脾の臓と腎の臓の働きを強化し、気血を補う鍼灸を行う。
3診目、疲れが少し緩和されたと感じる、また短い文章が読めるように(それまでは、文字を追っているだけで、頭に入らなかった)
6診目、下痢や軟便が減り、腹部状態もよい。自宅から駅まで歩けるようになる。身体の重さがなくなる。下肢が温かくなる。
10診目、子供をだっこして散歩ができるようになる。
現在も、体調管理のため通院中。
 
<考察と説明>
妊娠・出産により、母体の気血は消耗されます。
この患者さんの場合は、もともと腎の臓と脾の臓に弱りがあったため、気血が消耗された結果、このような症状が見られたと考えます。
脾の臓、腎の臓共に気血の生成に深く関わっています。
初診時は、脈も弱く、舌の色も淡く(血の不足)、足も冷え切っていましたが、お元気になるにしたがって、脈の力も強くなり、舌の色は赤みを増し、足も温かくなりました。
なによりご本人が生き生きとされており、とても嬉しく思います。
 
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