2019/8/19

暦の上では秋

 

↑秋の空と百日紅(サルスベリ)
 
 
8月8日は立秋でした。
立秋が来ると、思い出す歌があります。
 
「秋来ぬと
 目にはさやかに見えねども 
 風の音にぞおどろかれぬる」
 
古今和歌集に収録されている、藤原敏行の
「秋が来たと目に見える兆しはないけれど、鳴る風の音の中にその気配を感じて驚いた」
という意味の和歌です。
 
鍼灸の師匠、藤本蓮風先生が、東洋医学は自然を無視できない、鍼を持つものは常に自然の移ろいに敏感でありなさい、
という話の時によく引用される和歌です。
 
確かに、8月8日を過ぎてから猛暑日でうだるような暑さのなか、早朝、窓から入る風が少し涼しくなり、目には見えなくても秋の気配を感じました。
そして台風が過ぎてからは、朝晩の暑さが少し落ち着き、秋の雲が空を漂いはじめました。
蝉の大合唱にもツクツクホーシが参加し始めています。
 
季節は確実に秋へと向かっています。
 
夏の暑さがあまりにも厳しいと、ついつい時計を早めたくなりますが。。。
小さな秋のしるしを探しながら、ゆっくりと本格的な秋の到来を待ちたいと思います。
 
でも、夏が大好きな方には少し寂しいのかもしれませんね。。。。