2019/6/10

湿った脈!?

↑甘い香りが漂っていると思ったら、梅の実が大きくなっていました。もうすぐ収穫。
まさに、梅雨を知らせる梅の実です。
(宝塚市、中山寺にて)
 
 
 
東海、北陸、関東、甲信、東北地方は梅雨入りしましたが、不思議と関西はまだですね。
ただ、湿度が高く、曇った日が多くなりました。
 
東洋医学の重要な診察方法のひとつ、脈診。
以前、ブログ「春の脈」でも触れましたが、脈は季節の移ろいによって変化します。
(「春の脈」をクリックしていただくと、ブログがご覧になれます。)
 
脈では、リズム、速さ、硬さ、形状(コロコロした滑脈、ビンビンした弦脈、硬くて細い緊脈など何種類もの脈状があります。)、強さ、太さなどを見ています。
他の体表観察所見、問診事項と合わせて、現在の患者さんの状態を判断していくのですが、
当然ながら脈は個々によって全く異なります。
 
この時期になると、緩脈、濡脈といって、各々の脈に加えて少し湿り気を帯びやすくなります。
脈に湿り気???それはどんな感じ?と思われるかもしれません。。。
 
皮膚でも、乾燥してカサカサの皮膚や、じんわり汗をかいて湿り気を帯びた皮膚の触り心地が異なるように、脈も少し柔らかくしっとりしてきます。
言葉で表現するのが、なかなか難しいですね。
 
梅雨時期、雨の日、もしくは脾の臓や胃の腑の働きが低下して身体の中に余分な湿があるときなどは、このような脈になります。
 
脈からも季節を感じる・・・東洋医学ならではです。
どれだけ文明が発達しても、人間は自然の一部で、自然からの影響を多大に受けて生きているのだな。。。。と感じる瞬間でもあります。
 
さて、関西の梅雨入りはいつになるのでしょうか??