2018/8/22

自然治癒力を生かす鍼灸治療

↑生き生きと咲く花たち
 
 
人が持っている自然治癒力を最大限に引き出すのが東洋医学の考え方です。
自然治癒力は免疫力や抵抗力とも言えます。
 
これは、健康な時だけでなく病にかかっているときも、病が治ったあとも、
常に人間に備わっている力です。
 
本人の身体が病になるのを防ごうとしている、
病を治そうとしている、
その力を利用するのが鍼灸治療であり、湯液(漢方薬)治療であり、
日常生活の養生なのです。
 
日々診療をしていると
患者さんの身体が治ろう治ろう!としているのを
ツボ、脈、舌、顔色などの変化からを感じます。
そして、治っていく方からは、全身から発せられる生命力を感じます。
 
人間の身体が持つ力は、本当にすごいです。
鍼の師匠、藤本蓮風先生はご自身の著書でこう書かれています。
 
「自然を見よ。自然は何も意識しないのに、時が移り変われば花を咲かせ、実を結び、
枯れてはまた次の春を待つ、全然りきまず、それでいて人間の到底及ばないようなことを
ごくあたりまえにどんどんやっていく、これぞ自然、何のりきみもない。
この自然の力を我々も本来持っている」
 
「その力に気付いて感謝せよ。喜びと感謝は生命に活力を与える。」
 
自分の持っている力に気づき感謝すれば、
自然治癒力も最大限に生かせるということでしょう。
 
ただ、人は体調が思わしくないと、不安になったり、イライラしたり、
精神は乱れます。
気血のアンバランスもまた、精神の乱れを引き起こします。
 
私自身、初めて鍼灸治療を受けて現在に至るまで
素晴らしい先生方の治療を受け
心が救われたことは何度もあります。
 
皆さんがご自分の持つ力を信じ、感謝できるよう
おひとりおひとりに寄り添える鍼灸師でありたいと思います。