2023/9/11

動物が持つ力

↑山を散策していると、馬の群れが。
 
 
今年の夏休み、北海道紋別郡遠軽町というところで、乗馬をしました。
 
この乗馬クラブは、馬を育成、調教、販売も行っており、オーナーは、以前、代々続く牛の酪農業を営んでいた方です。
 
お祖父さんのお祖父さんが、開拓民として、福島から北海道へ入植し、山を切り開いて始めた酪農業、ご本人は小学生の頃から牛の乳搾りを手伝っていたとか。
 
「あの山の向こうまで」という、想像もできない広さの牧草地帯で、馬は生まれて育ちます。
厩舎は、ありません。
一年を通して、この牧草地帯で過ごし、餌は、ほとんど天然の牧草。
 
10頭前後の群れを作り、仔馬が生まれると、母馬の他に自然と2頭ほどが、子守の役割をするそうです。
 
出産も人の手を借りません。
出産間近になっても、そのまま牧草地で過ごします。
ある日見回りに行くと、仔馬が生まれていた、という感じだそうです。
 
「馬は本来、ちゃんと自然の中で生き抜く力を持っています。
人間だって、本来は持っているんですが、便利なものに囲まれ過ぎて、人工物に囲まれて、もはや相当弱くなってしまっているでしょうね。」
とのオーナーの言葉。
 
便利さと引き換えに失われる力があります。
便利さ、早さが追及される昨今。
この言葉、身につまされましたね。