2023/3/11

医学生が起こす波

↑いい匂い~。沈丁花が咲きました。
 
 
順天堂大学東洋医学研究会は、2019年に発足した、医学部生主体の部活動です。
東洋医学を用いて診療を行う医師や鍼灸師を講師として招き、勉強会やシンポジウムなどを定期的に行っています。
 
先日、「睡眠の生理と改善策」というシンポジウムがあり、オンラインで参加しました。
 
これは、一般の方も参加できるシンポジウムで、西洋・東洋医学的な正常な睡眠のメカニズムと、睡眠障害のメカニズムがとても分かりやすく説明されていました。
 
順天堂大学と言えば、1838年(江戸時代)、長崎で蘭方医学(西洋医学)を学んだ佐藤泰然が、江戸日本橋に蘭医学塾「和田塾」を開いたのがそもそもの始まりです。
この時代の日本の医療は東洋医学が中心。
蘭方医学を導入するには、まだ大変な時代でした。
 
それから、約180年後、西洋医学中心の医学部において、東洋医学を学ぼうという学生主体の研究会ができたことに、大きな時代の波を感じます。
 
今の医学部教育はほぼ西洋医学で占められています。
研究会で学ぶ学生さん達が、例え将来西洋医学中心の医療を選択したとしても、東洋医学の素晴らしさや可能性を知っていれば、それを患者さんに勧めることができます。
 
西洋医学ではなかなか治癒が難しく、東洋医学の方がよいことは多々あります。
東洋医学に理解のある医師が増えることは、多くの患者さんの救いとなるでしょう。
 
忙しい学業の合間に、このような形で勉強を続ける学生さん達の姿に、希望ある未来を感じました。