2022/7/15

匂いのある世界へ

↑この花なんの花?
答えは紫玉ねぎ。
花も紫、なんですね。。。
 
 
慢性副鼻腔炎のために、もともと嗅覚が低下していた患者さん。
副鼻腔炎の悪化とともに、全く匂いがしなくなりました。
「全く」です。
 
味覚と嗅覚は繋がっていますので、味も分からず、何を食べても無味乾燥。
いい匂いがしないのもとても辛いですが、悪い匂いがしないというのも困りもの。
 
まずは副鼻腔炎の改善を目標に、根気よく鍼灸を続けました。
少しづつ少しづつ、鼻水の量が減り、そして鼻閉感が減っていきました。
 
副鼻腔炎が改善されてからは、鼻腔・口腔の気の巡りをよくすること、これをまた根気よく続けました。
ある日、玉ねぎのツンとした匂いを感じたのを皮切りに
なんと、以前よりも匂いを感じるようになり、ご本人いわく「ほぼ普通」に。
 
味も感じるようになり、食の満足感も得られるように。
 
「社会と繋がった感じがします。」と。
 
匂いを感じることで、心癒されたり、食欲が湧いたり、季節の変化を感じたり、はたまた危険を察知できたり。
匂いがあることで感じる世界は、匂いがない世界に比べるとはるかに広大なのでしょう。
 
この世界に戻ってこれて本当によかった。
とっても香りがよくて、美味しい紅茶も、嗅覚が戻るまでは、何も感じないのが辛いからと、飲む気がしなかったそう。
 
これからは、ゆったりとお茶の時間を楽しんでください(^^)/