2020/4/19

ナイチンゲールの功績

↑シャガの花。花びらの形、細かな模様・・・見れば見るほど精巧です。
 
 
フローレンス・ナイチンゲール。
クリミア戦争の時、戦地に赴き献身的な看護を行ったことから、
優しい白衣の天使を思い浮かべる人も多いと思いますが、実は彼女の功績はそれだけではありません。
 
クリミア戦争では、戦闘の負傷で亡くなる兵士よりも、その後収容された病院の不衛生により亡くなる兵士が、はるかに多かったのです。
ナイチンゲールはその現状を変えるために、衛生改革のための活動を行います。
 
統計学を駆使して、衛生の不備で亡くなった兵士が圧倒的に多いことをわかりやすいようにグラフ化、軍の上層部や国に、衛生改革の必要性を訴えました。
 
彼女が最も重視したのが、換気、そして傷病兵の密集を避けること。
そのための病院の設計とベッドなどの配置を工夫しました。
 
その後、衛生環境改善により、明らかに兵士の死亡率は減少していったのです。
今でいう、感染対策の礎がここに築かれたのです。
 
驚くことに、ナイチンゲールが生きていたのは、まだ細菌やウィルスという存在すら明らかになっていない時代です。
 
5月12日は、ナイチンゲール生誕200年。
 
今、彼女が生きていたら、どのような示唆を私たちに与えてくれたでしょうか。