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2026/3/2
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症例)突発性難聴 |
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![]() ↑ピンクと白が混ざり合って。 60代女性。 高音を大音量で聞いた後、左聴力が低下。 突発性難聴と診断され、ステロイドを2週間内服し、高音域は少しづつ改善するが、低音域は変化がなく、かつ、音が反響して聞こえる。 音楽関係の仕事をしており、大きな仕事が控えているため、支障がないようにしたいと来院。 このまま耳が治らなければ、仕事が続けられないのではという不安がある。 <診断と鍼灸> 仕事はやりがいはあるが、ストレスも常に抱えており、それがうまく発散されないまま、肝の臓のを傷めた。また、腎の臓の弱りもあり、肝の臓と腎の臓のバランスが崩れ、肝の昂ぶりが高じて、耳を襲い、主訴を発症したと考える。 腎の臓を補いながら、肝の臓の昂ぶりを抑える鍼灸を行う。 一回目の鍼灸で反響が少し落ち着いてきたとの変化があり、その後、耳閉感・反響・聴力ともに少しづつ改善していく。 また、常に感じていた胃重感、肩や背中の張りが改善し、身体のバランスがとりやすくなった(ダンスをする時に違いを感じる) 10診目までに耳の状態はかなり改善。 日常生活には問題なし。 仕事では、細かな音の聞き分けに影響が残るが、治療を重ねるごとに改善。 その後、20診まで治療を続け、風邪をひいた時、非常に強いストレスがかかった時に一時的に悪化するが、長引くことなく、大きな仕事を無事に終えることができた。 <考察と説明> この患者さんは、ツボの所見において、腎の臓のツボは冷えて力がなく陥没しており、逆に肝の臓のツボは、固く張っていました。 肝の臓に関わるツボはいくつかありますが、特に身体の上部において、顕著に反応がでており、東洋医学で言うところの「上実下虚」の状態でした。 理想は、下が充実していること。 そのためには、腎の臓の弱りを立て直すことが重要です。 このように肝の臓が昂ぶる背景には、肝の臓だけの問題ではなく、他の臓腑の問題を同時に抱えていることもよくあります。 仕事柄、非常に繊細な聴力を必要とする方でしたが、忙しい中、鍼灸に根気よく通い続け、無事に聴力を取り戻すことができて、本当に良かったです。 ※同じ症状であっても、東洋医学的にはおひとりおひとり発症のメカニズムは異なります。 そのため、同疾患、同症状であっても、症状緩和に必要な鍼の回数は、その方によって異なります。 |
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