2019/7/10

表を以て裏を知る③

↑この花、何の花?
答えはオクラです。野菜の花は、結構綺麗だったり可愛らしかったりしますね。。。。
 
 
 
前回、前々回と東洋医学の診察方法「望診」「聞診」について書きました。
今日は「切診」について書きたいと思います。
 
「切診」とは、医療者が実際に患者さんに直接触れて行う診察のこと。
直接触れて、脈、腹部、背部、手足のツボの状態などを診ることです。
 
医療者が患者さんに手を当てて診察することには、患者さんの心身の状態を把握する以外にも、とても大切な意味があります。
直接触れることで、患者さんに安心感を与えるのです。
 
手当てという言葉からわかるように、本来治療は直接触れることから始まります。
子供の軽い不調なら、お母さんが優しくお腹や背中をさすることで治ってしまうこともあるくらいです。
 
これらに問診を合わせて、「四診」といいます。
四診合参(ししんがっさん)、つまり四診を合わせて、総合的に判断するのが東洋医学の診察方法。
どれかひとつでも、欠ければ、情報不足になり、正しい判断ができません。
 
「四診」の順番は、
まず「望診」「聞診」で医療者の視覚と嗅覚、聴覚で診察する。
それから「問診」で、患者さんから病状や経過などを聞き、最後に「切診」で、直接触れて診察する。
 
おわかりでしょうか。
少しづつ、患者さんと医療者の距離を縮めているのです。
徐々に進むからこそ、患者さんも安心することができる。。。
この順番にも深い意味があるのです。
 
医学がいかに発展しようとも、医療の原点は「手当て」であり、切診自体がまさに手当てそのものなのだと思います。
そのことを医療者は忘れてはいけませんね。